【がん最新情報】血液1滴でがんを早期発見!確率95%!判別法のマイクロRNAの違いとは?

2017年7月24日のニュースで、
血液1滴でがんを早期発見する新しい検査方法が来月から臨床研究に入ることが
報道されました!
このブログでもがん治療に関しては、最新の話題を取り上げていますので、
今回の検査方法もご紹介したいと思います。
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なぜ血液1滴でがんがわかるの?
この新しい検査方法では、血液1滴でがんかどうかが判別できるそうです。
この検査方法では細胞から血液に分泌される、
遺伝子の働きを調整する微小物質の「マイクロRNA」を活用します。
がん細胞と、正常な細胞ではこのマイクロRNAの種類が異なり、
一定期間分解されないのです。
このため、このマイクロRNAの違いを見つけることでがんの判別が可能になったのです。
マイクロRNAとは何?
まず人間の身体は細胞の塊なのですが、その細胞はタンパク質で出来ています。
その細胞のタンパク質を作る過程でRNAは様々な役割をしています。
生命の元であるタンパク質を合成する時に、DNAから遺伝子情報を転写して、新たに
タンパク質を作る大事な仲介役を果たしています。
画像引用元:遺伝学電子博物館
そしてまだこのRNAというものに関しては未知な部分が多く、
研究が進められてきたのです。
その中でも、上の図のように通常はタンパク質へ遺伝暗号の翻訳がされるのですが、
タンパク質へ遺伝暗号が翻訳されないRNA「non-coding RNA」の
存在が明らかになったのです。
その「non-coding RNA」はあまりにも数が多いのでタンパク質を作る上で何か
意味があるのではないかと研究が進みました。
そして今回の「マイクロRNA」はその「non-coding RNA」のひとつなのですが、
「マイクロRNA」が他の遺伝子の発現を調節する機能を持つことがわかったのです。
がんの発生とマイクロRNAの関係
遺伝子と結合し発生を抑制
マイクロRNAはターゲットとなる遺伝子と結合すると、
その遺伝子は発現が抑制されます。
がんの発生には2種類ある
マイクロRNAはがんの発現や発生に関して2種類あります。
がん抑制遺伝子に機能して、がん遺伝子となるマイクロRNAと、
がん遺伝子に機能して、がん抑制遺伝子となるマイクロRNAです。
がん遺伝子となるマイクロRNAは、「oncomiR」と言い、まだ器官になる前の細胞で、
細胞分裂のスピードが速く、がん化した場合、悪性度の高いのがんになるそうです。
このようにマイクロRNAがどんな遺伝子をターゲットとしているかで色々なことが分かるようです。
参考資料:がんとRNAの深い関係
早期発見が現実に!
現在、国立がん研究センターや、東レではがん患者ら約4万人の保存血液から、
乳房や肺、胃、大腸、食道、肝臓、 膵臓 など13種類のがんで、
それぞれ固有のマイクロRNAを特定しました。
診断可能ながん | |
胃がん | 乳がん |
大腸がん | 卵巣がん |
食道がん | 前立腺がん |
すい臓がん | ぼうこうがん |
肝臓がん | 骨軟部腫瘍 |
肺がん | 神経膠腫 |
胆道がん |
血液1滴で、がんのステージが早いI期からすべてのがんで95%以上の確率で診断できたそうです。
乳がんにいたっては97%の確率だそうです。
来月から臨床検査に入り、早ければ3年以内に国に事業化の申請を行うそうです。
人間ドックなどに組み込んだり、一般の方でも受けやすいように定期検診にも入れたり
して貰えるようになれば、がん治療に掛かる医療費の削減にもなりますね!
まとめ
今日は、がんを血液1滴で発見出来る方法が臨床検査に入るというニュースを
詳しく調べてみました。
早期発見、早期治療が進めば、がんは怖くない病になります。
誰もが掛かっておかしくない病気なので、
早期発見する方法と苦しくない治療法の研究を期待しますね。
このRNAに関しては、がんを死滅させるような治療でなく、細胞を元に戻すような
治療法も鳥取大学で研究されているそうです。
攻撃から修復という新たな治療法が日本で見つかれば、世界への貢献になりますね。
日夜研究されている方々のお陰で、医療が進歩して行きます。
お疲れ様です!そしてありがとうございます!と言いたいですね。
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最後までありがとうございました!
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